SonyA7Ⅲの夜の撮影時に有効な、ピクチャープロファイルの設定方法(他のソニーのカメラも同じに有効)
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Sonyを購入か、Canonを購入、どちらが良いのか迷う方も多いと思います。両方とも素晴らしいカメラですが、Canonの方を選ぶ方の多くは、Canonの色が好きだからと言う理由の方が沢山います。Canonの場合、撮影した映像に、カラーグレーディングの作業はしなくても、そのままの状態で、見栄えのする色になっていると多くのクリエイターに言われています。カラーの調整技術をあまり持っていなくても、最初から見栄えの良い映像を作れるのは、時間短縮になるため、効率が良いのかもしれません。
しかしそんな中自分は、スタートのカメラにSony A7Ⅲを購入し、自分で映像制作を始めた事は、今になってとても良かった思っています。それは Sonyのカメラであったからこそ、 Canonと比べ、 Sonyが撮影するスキンカラー、ガンマ、そして映像を編集する際に行うカラーコレクションと、グレーディングという作業が、存在する事を早い段階で知り、独学ながらもこの分野の制作過程での重要性を知る事が出来たからです。
Canonの場合、ホワイトバランスなどを適正にするだけで、最初から色が良いので、(特にスキンカラー)色をそもそも撮影後に調整する事自体への意識は、おそらく自分にないままであったのではと思いますし、自分の場合(あくまで個人の意見ですが)カラーグレーディングなどの知識が、全くない状態のままであったのではと感じており、ソニーのカラーであったからこそ、ピクチャープロファイルや、カラーコレクションそして、カラーグレーディングの作業について、独学で沢山調べ理解する事により、より映像とカラーについて、学習するきっかけになったと思っています。
もちろんカラーが10bitや12bitのSonyのシネマカメラでは、カラーグレーディングをするのが当たり前ですので、この意見はあてはまらないと思います。(この意見はあくまで、 Sony A7Ⅲ と同等のクラスのCanonのカメラのカラーサイエンスを比べた状態を想定して書いています。)
SonyはCanonと比べて、カメラの設定のためのメニューの種類が非常に幅広く多くあり、カメラが撮影する映像の質感や、色、ダイナミックレンジを決める、ピクチャープロファイルのパラメーターを細かく調整したり、自分の使いやすいカメラとするために、豊富なメニューを設定し、カスタマイズさせて行く事が出来ます。そしてその作業にも慣れる頃には、色々な事が分かるようになります。(パソコンでのカラーの調整にあまり時間がなく、カメラから出したままのカラーで、すぐにネットにアップしなくてはならないなどの仕事になったら、自分はCanonの購入を検討するかもしれません。もちろんSonyでも問題なく出来るのですが、時間を限りなくセーブしたいのであれば、Canonの方が作業が速いのではと思います。
自分は当初Canonの色に、Sonyを近ずけたいと考えました、そこでSonyのピクチャープロファイルの設定を独学で沢山いじりました。まずはカラーの露出からホワイトバランスを整えてたりするカラーコレクションの作業を行い、その正した映像をもっとハリウッド映画のように、ドラマチックな感じにするために、カラーグレーディンをして映像のスタイルを作る方法、Lutを使用するなどの情報を沢山集めたり、もう一方でこのようなカラーグレーディングの作業を一切せずに、ただSonyのカメラで録画をし、カメラから取り出した映像をそのままの状態で、最初からCanonカラーに出来ないかと、Sony A7Ⅲの撮影前のピクチャープロファイルの設定を沢山試したりもしました。そしてそのための設定も海外で販売している事が判明し、その設定も購入して試しました。(下の 掲載動画でその設定 (EOSHD Pro Color 4.0) で撮影した動画を公開しています。今では自分のカメラに記憶させた設定の中に、この設定がいつも入っています。
そして自分の勉強のためにもと、ピクチャープロファイル内にある、ガンマとカラーモードの組み合わせを色々と試し、何度も撮影し、失敗を何度もしながら良い組み合わせを探して行きました。
昼間の撮影での、Slog-2の使用は、 モニターでレベルを常に見ながら撮影していないといけないのと、露出の調整が結構難しくあまりお勧め出来ません。もちろん上手く撮影出来れば、色の編集に自由度が増えますが、8ビットの Sony A7Ⅲでは限りもあり、私の日中の撮影時に使用するSonyのピクチャープロファイルの設定は、Gamma: Cine2にして、Color Mode: Cinemaを選ぶのが一番良いと結論を得ています。 Sony A7Ⅲ ではCine2が、一番編集しやすく、カラーグレーディングも壊れずらく、一番安定している設定だと思いますし、カメラから出した状態で、十分に綺麗なカラーになっていると思います。 下の 掲載動画でその設定( Gamma: Cine2、Color Mode: Cinema ) で撮影した動画を公開しています。 ぜひ試して見て下さい。
あと自分は、これに行きつくまでに、いかにCanonのようなカラーをソニーのカメラで再現出来るかなどと、インターネットで調べたり、自分で実験したりもしました。その結果、今は映像に関わるカラーグレーディングの作業などもある程度、独学で理解する事が出来ております。初心者だからこそ、Sonyのカメラから入り、色々な設定を自分で試して行ったのが、すごくためになったと今自分は思っています。
ここで僕が今一番お気に入りの、夜の撮影の際の最強のピクチャープロファイルの設定を、ご紹介します。
街灯のみで、夜に綺麗にa7ⅲで撮影するのに最適なノイズが出ない設定は、以下のようにGammaでStillを選び、カラーモードはProを選んでいます。皆さんも夜の撮影でこのピクチャープロファイルの設定をぜひ試してみて下さい。
Gamma: Still
Color Mode: Pro
Black Level: -2
Black Gama: -2~-3
Saturation:-3~-4
Detail:-4~-7
また下の掲載動画にて、この設定で撮れた映像を観ることも出来ます。ノイズも少なく、自分で持参の照明もなく街灯だけで、きれいに撮影する事が出来ています。20万円前後で購入出来てしまう、SonyA7Ⅲで、ここまでの夜の映像が誰でも気軽に撮れてしまう凄さに、最近のカメラの技術のすごさを感じています。
→ちなみに日本でおすすめの映像制作を学べるスクールはこちらです!
今後も、使えるSonyのピクチャープロファイルの設定をもっと公開して行きたいと考えています。